便秘について
こんにちは。さくら内視鏡クリニック品川の瀧田です。今日は便秘についてお話ししたいと思います。
便秘は「本来体外へ排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。排便の習慣は個人差が大きいので、回数や量で規定することは難しいのですが、上記に該当し、日常生活に支障をきたした状態は“便秘”といえます。
便秘を訴える方は人口の数%から20%に及ぶとされ、60代までは女性のほうが多いようですが、加齢にともなって男女とも増加して、性差は少なくなるようです。実際に診療させてもらっていても、便秘でお困りの方はとても多いと感じています。
便秘は器質性のものと、機能性のものに大別されます。器質性とは大腸の形に病的な変化を認め、それにより便が出にくくなった状態をいいます。大腸の中が狭くなって便が出なくなる場合と、逆に広くなりすぎたり、変形して出なくなる場合に分けられます。大腸がんや腸炎、腸閉塞がこれにあたり、まずはこういった病気でないことを確認することが重要です。
機能性は大腸の形の変化は有さないものの、排便機能になんらかの障害が起こり、便秘となった状態をいいます。回数や量が減少する排便回数減少型と、直腸や肛門の機能が低下する排便困難型に分けられます。一部の全身疾患や薬剤も便秘の原因となるため、注意が必要です。
便秘の治療にはどのようなものがあるのでしょうか。まずは治療を要する疾患がないかを検索することが必要です。そういったものがない場合は、生活習慣・排便習慣の改善をおこなった上で、薬物治療をこころみることになります。この何年かで便秘に対して使えるお薬がだいぶ増えました。お気軽にご相談いただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。