過敏性腸症候群について

過敏性腸症候群について

こんにちは。さくら内視鏡クリニック品川の瀧田です。今日は過敏性腸症候群についてお話ししたいと思います。

過敏性腸症候群は腸に腫瘍や炎症などの疾患がないにも関わらず、腹痛や便秘、下痢などの症状が続く状態をいいます。正確には、最近3か月の間に、月に3日以上にわたり、おなかの痛みや不快感が繰り返し起こり、排便によって症状がやわらぐ、および症状とともに排便の回数や便の形状が変わる、という場合に診断されます。日本人のおよそ1割がこの疾患であると言われており、毎日の診療でも、こういった症状でお困りの患者さんがとても多いと感じています。

過敏性腸症候群はどうして起こるのでしょうか。腸は脳と連携し、消化吸収や排泄に関わっていますが、ストレスや緊張による影響でこの連携がうまくいかず、腸の運動が変化したり、知覚過敏になってしまうことが原因の一つと考えられています。また、なんらかの細菌が関与しているのではないかという説もあります。

この疾患には、便秘になる方、下痢になる方、それぞれを繰り返す方など、さまざまな症状があり、便秘型・下痢型・混合型・分類不能型の4つのタイプに分けられます。まずは、規則正しい生活をしていただき、それでも症状が残る場合は、それぞれのタイプに応じて、お薬を調整していくことになります。特に便秘については、ここ何年かでいろいろ新しいお薬が使えるようになってきました。適度な運動も症状の改善に有効とされています。そして、ご年齢とともに徐々に症状が軽快していく方が多いようです。

大切なのは、まずは治療を要するその他の疾患がないことの確認をすることです。便に血が混じったり、発熱、体重減少などの症状をともなう場合、また50歳を超えてからこういった症状をきたすようになった場合は、とりわけ早めにお調べしたほうがよいでしょう。お気軽にご相談いただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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当院は予約制となっております
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