食後に胸が焼けるような感じや、しみるような感じがしたり、酸っぱいものが上がってくるような感じをいいます。たくさん食べたり飲んだりした後にこういった症状が出る方は多いと思います。
思い当たるふしがなく、そういった症状をくりかえす時は、食道や胃の疾患が原因となっていることがあります。このような場合は、一度受診をしてもらったほうが安心です。
頻度が多いのは逆流性食道炎です。これは、胃酸が食道に逆流して、食道の粘膜がただれることで、胸やけや胸が詰まるような痛み、げっぷやのどの違和感を起こす疾患です。長引く咳や声枯れの原因になることもあります。
食べ物が胸にしみるような感じは、食道がんの初期の症状として起こる場合があります。食道がんには飲酒と喫煙がリスク因子となる扁平上皮がんと、胃酸逆流が原因となる腺がんがありますが、いずれも早期中の早期に発見すれば、内視鏡で治療できる場合があります。
頻度の高い疾患ではないですが、食道の運動機能が障害されて、胸やけや食べ物が詰まる感じが起こることもあります。この場合、嘔吐をともなうことも多いです。また、加齢や肥満により、胃から食道に逆流しやすい状態になることもしばしば経験されます。まれに、狭心症や心筋梗塞が胸やけの原因のこともあります。
胸やけの原因を調べるためには、胃カメラを行うことが多いです。まずは重篤な疾患を除外することが重要です。胃カメラで問題がなくても胸やけが起こることも多く、この場合は内服薬と生活習慣の見直しで改善を図ることになります。
当院ではすべての診療日で胃カメラをおこなっております。なるべく苦痛の少ない方法で検査をおこないますので、お気軽にご相談ください。