急性胃腸炎

急性胃腸炎は急に腹痛や嘔吐、下痢、発熱をきたす疾患です。その多くが、細菌やウイルスが消化管に感染して起こる、感染性のものです。感染性でない原因としては、薬剤やアレルギー、中毒によるものがあります。

原因となる細菌としては腸管出血性大腸菌、カンピロバクターやサルモネラ菌などがあります。これらは夏場に起こることが多いです。ウイルスとしては、ノロウイルスやロタウイルスがあり、これらは冬にかけて起こりやすいとされます。新型コロナウイルスも胃腸炎のような症状を呈する場合があり、注意が必要です。それぞれに潜伏期間があり、接触からその期間が過ぎてから発症します。

急性胃腸炎

症状としては数日の経過で腹痛や嘔吐、下痢、発熱を呈します。病原体により異なりますが、下痢はほぼ必発です。血便をきたす場合もあります。また、嘔吐・下痢により脱水症状が起こります。

診断としては、最近の食事内容や、まわりで同じ症状を呈している方がいないかなど、問診が重要です。状況に応じて、便の検査で病原体を調べることもありますが、原因の特定に至らないことも多いです。血便がある場合は、その他の大腸の疾患を除外するために、大腸カメラをおこなう場合があります。

急性胃腸炎の多くは自然治癒が期待できるため、症状に対する投薬と水分補給が主な治療となります。内服薬としては、腸内環境をととのえるため、整腸剤を用いることが多いです。下痢止めは症状を長引かせる可能性があるため、あまり用いません。原因や症状に応じて、抗生物質を併用する場合もあります。

急性胃腸炎

あらゆる感染症に通じることですが、予防には手洗いと接触予防がもっとも大切です。食品からの感染を防ぐため、食べ物は清潔な器具で調理して、十分に加熱しましょう。

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当院は予約制となっております
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